8月の頭からしばらく笠岡事務所で過ごし、西日本豪雨被害のボランティア活動へ参加してきました。わたしが感じたことを、簡単にはなりますが、こちらに記しておきます。


参加したのは民間ボランティアセンター「ぞうきんプロジェクト@笠岡」で、高梁川水系の支流・小田川が決壊し浸水被害が広がった、笠岡市北川地区に向かいました。

連日の酷暑で、班長さんがタイムキーパーとなり「15分作業したら10分休憩」を徹底しながら、なかなか進まない泥かきや床の洗浄を。熱中症にならないよう、ボランティア同士で声を掛け合い、体力的にきつい作業は分担で行います。

わたしが派遣されたお宅では、柱にくっきりと浸水した跡が残り、その高さまで壁は脆くなっていて、おそらく断熱材は使い物にならなくなっているでしょう。片付けが進んで、元の状態へ近づいてはきていても、再び住まいとして十分に機能するかというと、それは難しそうに感じました。

「ここは土砂崩れかなかったからよかった…もっと困ってるひとはたくさんいる」と、被害に遭われたお家の方は話していらっしゃいました。たしかに、土砂が流れ込んで半壊・全壊となったお家では、そこで生活を続けることが困難で、引っ越しや建て替えを余儀なくされている方々もたくさんいらっしゃると思います。ですが、それに比べて「浸水被害だけなら乾けば家は大丈夫」ということではありません。見た目ではわかりにくい被害こそ、丁寧に計ってゆく必要があります。

そして、もうひとつ。被災された悲しみは、簡単に癒えるものではないでしょう。そういったこころのケアの手助けも、困難の中にいらっしゃる方々へ長期的に届くようにしなければと思います。


ぞうきんプロジェクト@笠岡」では、活動に一定の目途がついたことにより、8月25日を以って一般の災害ボランティアを受入は一旦終了だそう。ですが、まだまだこれから。長い目線でこの災害と復興に向き合ってゆきたいです。

※写真は笠岡住吉港の風景です。こことのころ一滴も雨が降らず困っていますが、その分、夕暮れが美しい日々が続いています。