デザイン/2021

2020年に出版した書籍『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(愛称:きみトリ)の、読み物としてだけではない様々な活用法(トリセツ)を提示したパンフレット。今回は特に、読者自身がつくる”対話の場づくり”に特化してまとめています。合言葉は”自分でつかもう「社会」との付き合い方”。ぐるり舎は書籍に引き続き、デザインを担わせていただきました。


パンフレット単体だけではなく、A5版の書籍に挟み込んでの配布もイメージして、B4用紙を十字折りにしたB6サイズ。表面には具体的な活用法を、裏面は読者からいただいた感想とクラウドファンディングに寄せられた声を載せています。

このわかりやすく手に馴染むかたちは、編集の竹下美穂さんの構成です。竹下さんは書籍の制作チーム外からお迎えして、どのようなパンフレットをどのような形式でつくって渡すかを、客観的かつ鳥瞰する視点で考えていただきました。

文章は『きみトリ』著者のおひとりである舟之川聖子さん。書籍出版から半年過ぎた今あらためて、この本を介して築きたい未来を丁寧に言語化していただきました。今回の舟之川さんとのパンフレットづくりで、『きみトリ』は出版がゴールではなく、目指すビジョンへたどり着くための1人の相棒であることに気づかせてもらいました。

表紙と裏表紙には『きみトリ』で使用したコラージュをふたたび。書籍とパンフレットがつながっていて、ニコイチであることを、わかりやすく伝えています。

内面は『きみトリ』でアクセントカラーとして使用した黄色を基調に。読者自身がつくる場のかたちには決まった正解はないことや、試行錯誤を楽しんでゆきましょうというメッセージを伝えるため、パステルでぐりぐりとラフに描いた枠をつけました。

裏面は、みなさんから寄せられた様々な声が開かれた『きみトリ』から立ち上がり、話しかけてくるようなイメージです。パンフレットというよりポスターとして、例えば書店さんにも掲示していただけるようなデザインにしています。

イラストは書籍に引き続いて瀧口希望さん。この「きみトリさん」とわたしたちが呼んでいるキャラクター達は、書籍制作時に”年齢性別不詳な人たちを”と瀧口さんにお願いしてつくっていただいたのですが、今回は”年齢性別不詳”さは保ちながらもそれぞれ個性的な存在へと進化しています。なかには、自分や友だち、記憶の中のあの人に似た「きみトリさん」がいるかもしれませんね。


『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』の活用法パンフレット

執筆:舟之川聖子
イラスト:瀧口希望
デザイン:布留川真紀
編集:竹下美穂
印刷:株式会社 三恵社
制作:きみトリプロジェクト

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