数日前から高熱で寝込んでいて、3日ぶりに台所に立ちました。

「さて何があるかな」と冷蔵庫を覗くと、そこには儚くなってしまった野菜や常備菜たちが…。しばらくぼうっと座り込んでしまうほど、ショックでした。

貧乏性なのかもしれませんが、食材を腐らせてしまうことを心の底から嫌っていて、庫内をすみずみまで把握するために、140Lのコンパクトな冷蔵庫を愛用しているくらいなのです。「ごはんを作る体力なんてなかったんだから、しょうがない」と思い込もうにも、この冷蔵庫の荒れ様は、たった3日間の調理放棄の結果ではなさそうで。”ワタシ会議”の末、寝こむ前から、こころは楽しくはしゃいでいても身体に余裕はなく、そのあらわれが冷蔵庫に出ているのだ…との結論に達しました。

わたしは突発性難聴という持病を持っているので、耳鳴り・目眩といった三半規管系の症状を”おやすみ”が必要なシグナルと捉えているのですが、今回の反省を踏まえて、冷蔵庫のなかの調和状態も、ひとつのシグナルとしようと思います。

さて、気持ちを切り替えて今日の晩ごはん。冷蔵庫のおそうじメニューということで、和風・韓国風・インド風がまざった、ワイワイ多国籍な食卓となりました。どんな風味のごはんでも、たいていは日本酒を合わせます。今日は山形正宗豊能海を飲みくらべ。

山形正宗は好んで飲む銘柄で、今日は酒米”雄町”をつかった純米吟醸。初めて開けた豊能海の香りはさわやかで、鼻にすっとぬける味わいは、”華やかな”お酒と賞するのでしょうか。お酒の形容詞は難しいですね。